2006年1月17日 (火)

GIZIEのことなど

今回は、疑似餌(ルアー等)についてです。
バスフィッシングに始まり、エギング・ジギングと今や釣り界は疑似餌釣り全盛です。
どうも、この分野は横文字が多くて(?)初心者の私には、近寄りがたいものがありますね。

カサゴやメバル、アイナメ、ソイなどの我らの根魚達も、結構ルアーを追うので
ルアーフィッシング対象として人気が出てきているようです。

ただ、残念ながらサスガにルアーアクションが命の、この釣りでは「穴釣り」は難しいようで、
「テトラの中は(フィールドとしては)切り捨てることです。テトラの中には多数のアイナメがいる
はずですが、ルアーのロストが多発するのはもちろん、運良くバイトしても、そのアイナメが良
型だったりすると、ランディングに持ち込むのは至難の技だからです」(※10)と説明されてい
ます。(そうなんです。ここはヤハリテトラハンターの世界なのだ!)

しかし、餌そのものを使わず、魚にとって餌に見える(あるいは思える)色や形や、素材、アクシ
ョンを研究することは、釣果を上げるためにはとても大事なことだと思います。
その「キモ」を発見(発明)すればこれはブレイク間違いなしですね。(ホシイ)
神戸外国語大学の木村榮一教授がその著書(※11)の中で、
次のような報告をされています。

「関西のある釣り場では卵の薄皮のように薄いナイロンを小魚の形に切り」それでメバルやタ
イを釣る。船で沖にでてその薄いひらひらのナイロンルアーで50cmクラスのハマチが釣れて
びっくり!海水が入ったバケツのヒラヒラを見てまたびっくり!

「そのヒラヒラが、船の振動で生きているとしか思えない自然な動きを見せていたのだ」。
そのヒラヒラは特別な染色がされていて、発明者の船頭さんの指示により「釣り物・季節・天
候・潮・水温などに合わせて使い分けると」釣果にはっきりと差が出る。

ある人が、そのヒラヒラをこっそり持って帰り、別の釣り舟で試したところ、(その釣り舟では仕
掛けも餌も、船頭の決めたものを使わなければならないのだが)他の人がちっとも釣れないの
にその人だけが次々に釣れだした。」その人はやがて、不審に思った船頭に「違反」を発見さ
れて、仕方なくヒラヒラを捨てたそうですが、その「爆発的な威力に改めて感心した」
と言うことです。

もしこの「ヒラヒラ」をご存知の方は、是非管理人にご一報ください。一度試して見たい!

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すごい!オサカ「ナビゲータ」!

鮭、鮎、うなぎなどが神秘的な本能の力で、海から自分が生まれた川に
産卵に帰ってくることは広く知られています。

鹿児島大学の川村教授の調査によると、この魚の「帰巣本能」は
現代のハイテク「カーナビ」に勝るとも劣らない、
驚くべき能力であることが確認されています。

同教授がマレーシアで「漬け木漁法」(魚が浮標物につく性質を利用した漁法)に
使用する「ウンジャム」という人口浮標(1本の孟宗竹を立てて浮かべ、係留ロープに
ニッパヤシの葉をつけただけの簡単なもの)を使用した実験がそれです。

この「ウンジャム」についている魚を捕獲し、標識の浮き玉を糸で背びれに取り付け
海面の浮き玉の動きから、魚が「ウンジャム」に戻れる能力を知ろう
というものでした。

捕獲地点の「ウンジャム」からさまざまな距離で放流したところ
魚が「ウンジャム」に直進できた最大距離は180mで、210mを
越えると「ウンジャム」には戻れなかったそうです。
この180mと言う距離は魚の可視範囲をはるかに超えるものであり
魚がウンジャムの位置を記憶しており、その方向や距離を
測定する能力を持っているからこそ直線的に
帰る事が出来たのだだと考えられます。(*1)

この魚の能力に関しては、魚の目と目の間にある「松果体」と
体内時計による「太陽コンパス」の力だという説、「地磁気」
により方位を判断しているという説などまだまだ定説は無いようです。(*3)

我々の根魚も、じっとしているようですが漁師さんの話ですと
春先、テトラの沖沿いに刺し網を夕方から仕掛け、明け方上げてみると
ソイ・カサゴ・キジハタなどが多数網に掛るそうです。
彼らも夜の間に、穴からでて餌を求めて遊泳しているのか
水温の上昇を感じて、深場に移動しているのか分かりませんが
また、神秘的な能力で自分のいた、テトラの穴に帰ってくるのかも
知れません。

参考文献はこちらです

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メバルの話

硬骨魚網・カサゴ目・フサカサゴ科メバル属の魚です。日本産のメバル属は31種類もいるそう
で、「メヌケ」「ソイ」「メバル」の3群があります。深海魚のメヌケは除いて、我々の友達?、ソイ
とメバルはどのような違いがあるでしょうか?

                                              

メバル ソイ
体高 高い 低い
断面 平たい 丸い
尾びれの後縁 まっすぐ 丸い
目の間 広く出ているか平たい 狭くへこんでいる
あご 下あごが長い 両あごがそろっている
つるんとしている ごつごつしている
赤っぽい 黒っぽい

元来は冷水帯の魚であるため、黒潮域には少ないようです。ただ、さまざまな色の相違があり変異なのか、別種なのかまだ定説がありません。(*3)どちらかというと夜行性の傾向が強く,夜釣りの対象魚となっています。(夜間でもよく見えるように、大きな目をしているのでしょうか?)水温の変化にも強く0度近くでも生存することが確認されています。(東北大学臨海実験所)し
かし、同時に25度くらいになるとめっきり捕食しなくなることも確認されており、好適水温は8度
~22度程度と推測されています。中でもソイは水温が30度を超えると、特に3年越し位の成
魚は死んでしまうそうです。(ソイで大損した養殖業者さんの話肉食性で小魚、イカ、タコ、エビ、カニ、ゴカイ類(いずれも小型のもの)を丸呑みに捕食します。繁殖は11月~12月に交尾し(メバルは卵胎生なのです)、1~2月に3mmくらいの稚魚を産みます成長は比較的遅く、1年で9cm、2年で13cm、3年で16cm、5年で19cmくらいになるといわれています。(*6)

参考文献はこちらです

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漁師さんの知恵に学ぶ

今回は、「風」と釣果に関するプロ(漁師)の知恵をご照会しましょう。
若狭高浜の漁師、貝井春治朗さんはその著書の中で、風と漁の関係を次のように述べていま
す。(*9)

「沖風」(オッカゼ)  北ないし北東(から)の風。夏は涼しさを呼びますが、冬は荒天になりま 
             す。オッカゼが2~3日吹き荒れた後は、それまで取れていた魚がぱっ 
             たりと取れなくなります。それが終わってまた2~3日たって凪に変わる 
             と、大漁が期待できます。

「ヒガシモン」     東(から)の風。この風は、漁の期待が持てる風です。

「ヘタゲ」        南(からの)風。この風の時は、魚の活性が低く、漁はさっぱりとなりま 
             す。
                          

「トコボカゼ」     2月末から3月始めにかけて、春の到来を告げ突風が吹く。風が舞い、竜
            巻が立ち上ることもある、漁師にとって大変危険な風ですが、漁にとっては
            いい風。定置網でシーズン最後の豊漁はこういう時にでます。

「ハタガミ」      雷のことです。漁にはいいかも知れませんが、とっても危険なので、すぐ 
            に道具を仕舞って、帰りましょう。

「ニシゲ」       西(からの)風。冬の荒天の時期でも、若狭高浜では、この西の風の時 
            は湾内比較的穏やかで漁が出来ます。急に空が暗くなって、突風が吹き 
            霰や雨模様になることがあります。こんな時は、魚は動きますが、危険な 
            ので漁師はすぐ港に帰ります。

風そのものを魚が感じることは無いと思いますが、天候の変化(気圧変化)を敏感に感じ取っ
ているのではないかと思われます。
低気圧は、地球の自転により反時計方向に風が吹きますので、西の風から東の風に向う時
は、低気圧が日本海から陸地に向ってきている時、で理屈に合うといえると思われます。
このようなプロの知恵にも耳を傾けることが、釣果と、何よりも安全につながるといえるでしょ
う。

参考文献はこちらです

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魚の好物は何?

魚に餌を食わせることが、すなわち釣りだと言えます。魚が居て、活性が高いときは(人間でい
うと空腹の時は)ルアーや疑似餌にもアタックしてきますが、そうでない時は出来るだけ、狙い
の魚の好物を餌にすることが、釣果を上げるポイントだといえます。

魚の嗜好を調べる研究は、さまざま行われていますが(多くの場合漁業の代用餌を研究する
ためですが)下記のような事例が報告されています。

・J・アマテはキハダでの実験で、普段餌として与えているイワシには強い反応を示すが、別種
のイワシへの反応は弱いこと、しかし別種のイワシを餌として与え続けると2ヶ月後には、それ
に強い反応を示すようになったことを証明した。

・A.Lテスターはキハダを使った実験で、イカで飼育された後はイカエキスに強く反応し、魚で
飼育された後は魚エキスに強く反応することを確認した。(以上*1)

つまり、魚は普段食べている餌に一番よく反応すると言うことでしょう。
ということは、釣り場にいる対象魚の餌(小魚、甲殻類など)を、餌に用いれば・・・・・・。

さらに研究の価値ありかもしれません。

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潮の干満のお話

潮の干満についてはたいていの方が知っていると思います。

もう一度基本的なことをおさらいしておきますと、月と太陽の地球への引力影響で、一日2回海
面が上下することを潮汐といいます。
太陽の質量は月の2500万倍ですが、地球からの距離が400倍も遠いので、潮汐への影響は
月の半分しかありません。もし地球全体が海だとしたら、月による潮位変化は55cm、太陽の
与える影響は24cm、従って両方の影響が同時に現れる(月と太陽が同じ方向にある)大潮で
は79cmといわれています。
実際には、海底地形も影響し、太平洋側では約1.5mの干満差がありますが、日本海側では
約40cmです。これは日本海が閉ざされた海であるためだといわれています。
月の公転周期は24時間50分ですから、1日2回ある満潮の間隔は12時間25分と言うことに
なります。
また気圧も潮位に影響し、気圧が1ヘクトパスカル下がると、潮位が1cm上昇します。(*5)
台風などの時、気圧が20~30ヘクトパスカル下がることがあり、そのときに満潮になると太平
洋側では、通常より満潮時の潮位が上がり、高潮などの被害が出るのです。
魚の餌となる甲殻類(カニ・エビ)や浮遊卵、プランクトンなどは海流に乗って移動するため干
潮・満潮の潮どまりから移動し始めるときに、活発な捕食が見られることが多いので、上がり
鼻・下げ鼻が釣り人にとっては好タイミング(時合い)といわれるのです。

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カサゴの縦社会

魚には「縄張り」を持つものがいます。有名なのは鮎で、この習性を利用した「友釣り」が鮎釣
りの定番になっています。いつも感心するんですが、このような鮎の習性を利用した独創的な
釣り方を開発した、先人はホント、ご立派だと思います。(先人に感謝!)

で、我らの根魚達も縄張りを持つものがいます。カサゴです。カサゴは岩陰に潜み、岩と同化し
て(これを擬態といいます)、獲物を待ちます。小魚がカサゴに気づかずに近ずくと、すばらしい
瞬発力で、一飲みにすると元の岩陰に戻り、ゆっくり餌にありつくというわけです。カサゴなどの
待ち受け型の捕食魚の開口速度(口を開閉する早さ)は、あの大きな口にかかわらず、追跡
型捕食魚(スズキなど)の6~45倍という目にもとまらない速さだと報告されています。(*6)
カサゴは、あまり移動せずじっと獲物を待っている関係で、隠れやすく、しかも小魚が近寄りや
すい、海底地形を選んで住んでいます。で、あまりたくさんのカサゴが一箇所にいると、食糧調
達上問題があるので、「縄張り」を作ることが知られています。
ただ、あまり「縄張り争い」ばかりしていると、お互いのためにならないので、そこはうまく出来て
いて、カサゴ社会のなかでは厳しい上下関係が出来ており、無用な争いは防止されています。
それが「順位制」と呼ばれるもので、在る限られた区域内に同種の魚が何匹か住み着いてい
る場合、強さ(通常は大きさ)に比例して、序列が決まります。序列が下の魚は、上の魚には喧
嘩を仕掛けることは無くなり、無用な争いは避けられるのです。
そのテリトリーの最高位の魚(当然大物です)は、捕食するのに最も適した場所を占有します
ので、最初に釣り上げられるのは、一番大きいものと言うことになります。
キングがいなくなると、そのテリトリーでは新たな順位が形成され、残った中で最強の魚が新た
なキングとなる訳です。従って、一つのポイントで、カサゴが釣れると同一ポイントではしばらく
それより大きい魚は釣れません。
逆にいうと、ポイントで最初につれるカサゴが小さいものしかいないところは「釣り荒れ」してい
るところと言えます。
毎回、釣果を上げるためにも、マイポイントで1匹大物を上げたら、しばらく(1~2週間といわ
れています)時間をあけた方が良いかもしれません。

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海に耳有り・・・

魚には人間や動物のような「耳」(外耳・中耳)はありません。(耳たぶのある魚がいたら怖
い・・・)

しかし内耳と側線という二つの器官でしっかり、「聞いている」のです。
しかも浮き袋を優秀な圧力変化センサーとして活用し、ある程度の音の周波数の違いも聞き
分けるようです。(浮き袋のないアイナメなどは遠くの音は聞こえないといわれています)
実は人以外の動物で周波数の弁別能力が照明されたのは魚だけなです。(あんたはえらい!
(*3)(ちなみに昆虫類はこの周波数の違いは聞き分けられないので、今売られている、特定
周波数を発して蚊を近づけない器具は無意味と言うことになりますが・・・・・)
また側線も、魚が群れをなして泳ぐ場合の、個体間距離を保つ働き等をしていることも、実験
結果として報告されています(*1)
では魚が好む(引き寄せられる)音はあるのでしょうか?
「在る」が正解なのです。サメ(20Hz~100Hz)、タラ(40Hz)などが実験的に成功していま
す。(サメを集めてどうするの・・・・???)
伝統的漁法ではこの、魚の好む音に関係した物があります。鹿児島地方では「どんぶり」と言
う釣鐘状の金属塊を、水中に打ち込み、このときに発生する音でマダイを集める漁をおこなっ
てきたようです。(同時に発生する気泡がマダイを集めているという説もあるようですが)
また、魚と音に関しては開発チームの一員の驚くべき!経験談があります。
以下、ご紹介します。
「もう10年くらい前ですが、タイのパタヤビーチに遊びに行った時のことです。
現地で観光イカ釣り船があるというので、友達数人と船を借り切って(といっても日本円で150
00円位でしたが)そこそこ大きな船に乗り込みました。
船上バーベキューを味わいながら(なんとこのご馳走も料金に含んでたんです)、ワイワイやっ
ていると、船尾の方から、なにやらヒュ-ヒュ-という音が聞こえてきます。
覗いてみると船頭が竿の先につけた握り拳より少し小さいくらいの「浮き」のようなものを盛ん
に海に向って投げているではありませんか。
「浮き」の先には針も餌もついていないので、何かのおまじないか?と思って、あまり気にして
いませんでした。
で、20~30分ほどすると、船頭が「もういいですよ。どうぞ」(もちろん通訳がいたのでわかる
のですが)といったので、では、とばかりに海面を見ると、なんと!大きな剣先イカがうじゃうじ
ゃと、海面を覆い尽くしているではありませんか!
船頭の用意していた、タモ網でイカをざくざく、すくっては見たものの、持って帰れる訳も無
し・・・。全員あんぐりしてしまいました。
で、ふと我に返って「こいつを土産に!」と言うことで、仲間といっしょになってその、不思議な
「浮き」を売ってくれと交渉したんですが、その時、全員の持ち合わせ(30万円くらい)を出すと
いっても、船頭はぜんぜん取り合いませんでした。それどころか、そそくさと隠してしまい、見せ
てくれといっても、頑として見せようともしませんでした。
帰りに確認したんですが、その辺りは網で囲われているということも無く、普通の海面でした。
なんとも不思議な体験でした。」
皆さんの中にも、魚の聴力に関してのご経験があれば、是非メールか掲示板でお聞かせくださ
い。(タイに行く人がいたら、是非イカ釣りしてみてください!今なら「浮き」売ってくれるかも・・)

参考文献はこちらです

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参考文献

ギョ・ギョ・ギョ研究室内の参考文献です。

*1 「魚との知恵比べ」           河村軍蔵    著

*2 「魚になめられてたまるか」      豊田直之    著

*3 「釣魚図鑑」               小西英人    著

*4 「魚のホントを教えてあげる」     森拓也      著

*5 「海洋のしくみ」             東京大学海洋研究所

*6 「釣りが下手になる本」         荒賀忠一    著

*7 「釣魚の習性」              佐藤魚水    著

*8 「釣りと魚の科学」            水口憲哉    著

*9 「若狭の漁師、四季の魚ぐらし」    貝井春治朗   著

*10「海の根魚500のQ&A」       桃園書房

*11「神戸釣り倶楽部」           木村榮一    著 

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2006年1月16日 (月)

魚の色好み

流行のアオリイカ用の餌木や、バス用ルアーのカラフルさときたら、思わず「きれい!」と見とれてしまいますね。でも、そこでまた探究心がむらむらと湧いてきました。一体、魚はどのくらい色の識別が出来るのでしょう?また海の中で、水が濁っていたら、色を見分けることは可能なのでしょうか?また、そもそも魚の好む色ってあるのでしょうか?
そもそも自然界で「色」は「光の波長」であって、特に海中における光の性質を研究する学問を海洋光学と言うそうです。海の水が青く見えるのも、海水がまず青い光線を散乱させるからだそうです。
その時海中のプランクトンなどの浮遊物やチリなどによって散乱の度合いが変わり、海域によって海の水の色の見え方が変わるのだそうです。また水は青い色を良く通すフィルタのような働きをもっているため、水中に潜ると青い光だけが深いところまで達するので青く見えるのだそうです。(*1)
で、魚の色覚の話ですが、鹿児島大学水産学部の研究により、カツオ、マグロ、コウイカ等は色盲であることが確認されています。
魚の色覚は網膜にある円錐体細胞の働きによります。この円錐体細胞の発達した魚は色覚があるということです。(*4)
しかし色覚の無い魚も多く、マダコも色盲なので、タコジグのやたら派手な色使いはほとんど無意味、と言うことになります。(ただスナダコは色覚があるそうですが)
またメジナ(グレ)は赤い色を嫌い、青い色を好む性質があり、各地の水族館などではこの性質を利用して、メジナの交通信号ショーをして人気があります。
また浅海にすむアイナメは、産卵期になるとオスが鮮やかな黄色(婚姻色といいます)になりメスの気を引くと考えられていることからやはり色の好みがあるといえると思われます。

色についてはもう一つ水深と色彩の問題があります。
水深が深くなるほど色の彩度(鮮やかさ)が落ちてゆきます。最初に述べたように水は青色以外の色を、フィルターのように吸収してしまうからです。
実験によると水深5mで赤→黒、ピンク→グレー、黄色→アイボリー、緑→青(天候・濁りによっても違うでしょうが)になってしまい、水深10mでは青以外の色は明るさしか区別できないそうです(*2)

色覚を持っている(色の区別が出来る)魚も多く、好きな色や嫌いな色があることも事実です。
またまったく色盲の魚もいます。しかし、これらの生態と、釣果の関係は今のところほとんどわからないのが、実態のようです(残念でした・・・・・)
これも、今のところ、読者の皆さんの経験に待つしかないのかもしれません。

参考文献はこちらです

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「魚の目」の考察

「魚の目」といっても、痛いウオノメではありません。(あたりまえ・・・・)

「魚眼レンズ」という言葉があるくらい、魚の視野は広いのです。(実際には球形レンズでない
馬やウサギも、同様の後方視野がありますので、魚眼レンズだから視野が広いということは無
いそうです)
また、人間で言う視力を見ると低棲性魚は一般に視力が弱く、カサゴで0.15、キュウセンで
0.16、と言われています。
また、イカやタコは0.89と非常に高い視力を持っており、餌生物の鉛直(縦)方向の動きより
水平方向の動きを正確に捉えるのに有利な構造になっているそうです。(つまりタコやイカに対
しては餌は水平方向に動かした方が、誘い効果があるかも・・・)。
また魚の視覚中枢には「運動物体検出型のニューロン(神経単位)」があり、特定の方向に動
く刺激に対して反応するといわれています。通常は魚は背から腹への鉛直の動きではなく、尾
から口の水平方向の動きによく反応するようです。(コイによる観察実験結果)(*3)
つまり、理想的な誘いは、餌を魚の体側に沿って、尾びれから口方向に、不規則な動きをさ
せ、彼らのニューロンを散々刺激してから、顔の前(視軸の方向)に持ってくれば、即座に食い
つくということになりますが・・・・・・。
では、ルアー釣などで大きな問題となる、魚の形状識別力はどうでしょうか?
ブルーギルを用いた2次元模様の識別試験では、実に人間よりはるかに優れた識別能力を示
したということです(*1)。
ただ、ルアー、餌木などの釣方法では、必ずしもリアルな物に多くヒットするということが無いこ
とは釣り人が経験的に知っていることです。
おそらく形状的特長を抽出してみているのではないかと言われています。

参考文献はこちらです

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魚は懲りるか?

一度釣り上げられた魚は、その恐怖体験から2度と釣り上げられないのではないか?という疑問があります。
鹿児島大学水産学部でこれに対して、黒鯛やブルーギルでおこなった実験の結果が報告されています。これによりますと黒鯛は一度釣られると9ヶ月以上にわたって釣られなくなり、ブルーギルも62日間まで釣り針経験を学習することがわかったとのことです。(識別のためヒレの一部を切除したのが、ある程度の期間を経ると元に戻ってしまうためそれ以上の確認が出来なかったと報告されています)(*1)
また、別の文献でもメバルが一度捕食した針付の餌(オキアミ)を吐出した後、再びその餌に興味を示しながら、結局2度は捕食せずに立ち去ったいきさつの観察記録が報告されています。(*2)
これらから、ある種の魚には「釣り針学習」能力があり、一度釣られたり、針を飲んだりした魚はかなり長期にわたって釣られなくなる(釣られにくくなる)といえるようです。ただ、キジハタ、メジナ(グレ),ソイ(読者情報)に関しては口にハリスをつけたまま、釣り上げられること等も知られており、魚種によってはっきりした傾向があるようです。
今後の研究がまたれるとともに、この件に関して何か情報をお持ちの方は掲示板かメールなどでお教えいただければ幸いです。

このように、釣り針学習能力を持った魚種では「釣荒れ」ということが起こる可能性があるといえるでしょう。多くの釣り人が入ったポイントではしばらく釣れなくなるのはこのためかも知れません。

参考文献はこちらです

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キジハタ(アコウ)大研究!

テトラ釣りのBIG ONEはなんと行ってもキジハタ(アコウ)ではないでしょうか。

ここではキジハタの秘められた生態などをご紹介します。

キジハタの生態を知るにはなんと言っても、キジハタを養殖している水産試験場に行って聞くのが一番!と言うことで開発チームは福井水産試験場に行ってきました。

敦賀市浦底にある福井水産試験場ではすでに、種苗育成段階(稚魚を4cm程度の大きさにして養殖するのに適した大きさに育てる)を終了し、2005年度には栽培漁業センターにおいて本格養殖に向けた開発が開始される予定とのことでした。

ただ、最大のネックは孵化直後の飼育だそうで、十分な栄養補給が出来ないため1%の歩留まりが、今のところベストの記録だと言うことでした。

キジハタは7月、8月に100m以上の深海にいる雄(実は30cm以上になると雌が性転換して雄になる)が浅海の岩礁域にいる雌のところにやってきて、産卵をおこないます。卵は浮遊卵となって、多分自然界でも孵化率は極めて低いと思われます。

従って希少魚なのでしょう。キジハタは水温15度くらいから活発に捕食するようになり、25度前後でもっともよく成長するとのことで、通常孵化から3年で25cm、4年で30cm(500g)程度に生育します。

しかし、飽食すると、まる2日間くらい食べなくなることもあるようです。特に冬季水温が低下すると週に1回程度の捕食しかしないそうです。ちなみに水産試験場では配合飼料を与えているそうです。

キジハタの寿命ですが、試験場では7~8年(2kg)まで元気に生きている個体もあり、相当長いのではないかというお話でした。また、4cm程度になるとそれ以降は結構丈夫な魚で、夏場に寄生虫がつくことがありますが、5分程度真水に入れてやると寄生虫は死滅しますが、キジハタはぴんぴんしているそうです。キジハタはスズキ目ハタ科なので真水に対する耐性があるのです。

昼でも夜でも捕食行動を起こし、特に昼行・夜行の性格は無いようです。現在福井水産試験場では1000尾ほどのキジハタを養殖していますが、岡山、愛媛、香川ではさらに大規模に養殖研究をおこなっており、一部は放流もしているそうです。その後、海上生簀網を見学させていただきました。

akoami 桟橋を渡ってキジハタ養殖区に近づきますと、なんと!40cmオーバーのキジハタが群れをなして水面に浮き上がってきて、大歓迎をしてくれました。おそらく、餌をもらえると思ったのでしょう。今のところ、孵化後の歩留まりが他の魚種に比べて一桁低いため、商業養殖の可能性は必ずしも高くないとのお話でしたが、今後さらに研究成果を上げられて、低コスト養殖→放流などが可能になればテトラ釣も一層GOODなものになると思いました。またクロソイに関してはすでに養殖技術は確立しており、後は商業養殖を待つだけとのお話もありました。

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